寝違い


 誰でも、一度や二度は首を寝違えた経験はお持ちでしょう。首の寝違えのことを、正しくは「急性項部強直」(きゅうせいこうぶきょうちょく)と言います。
  これは、朝起きると、首に痛みを覚えたり、首の可動が悪くなっている(首が回らなくなっている)状態のことです。病院でブロック注射を受け ると、即座に痛みは消失しますが、そのままにしておいても夕方ごろには自然に治ってしまうものですから、大して問題になることはありません。

  わたしの診たところでは、普通の寝違えは、頚椎が2、3ヵ所ズレているために起こっているようです。もちろん、この頚椎のズレを矯正をすれ ば、すぐに痛みは消失しますし、首も回せるようになります。
  それでは、首の寝違えはなぜ起きるのでしょうか。病院では、関節の周りの組織が、関節に入ってしまうために起きると説明さ  れるようですが、その根本原因はわかっていません。私の考えでは、体が疲れ過ぎていると、体が強張ったままの状態なので、寝違えを起こしやすいようで す。

  また、寝る前に食べ過ぎると、寝ている間も内臓が働き続けることになりますので、体が固まりやすくなって、寝違えやすくなるようです。これ は、首の寝違えだけでなく、腰痛なども起こしやすい状態ですから、大切な日の前夜の行動には、特に注意が必要です。

   もし、寝違えてしまったら、無理に首を伸ばしたり引っ張ったりしないでください。民間の治療院でアジャストと呼ばれている、首をバキッと ひねる治療も危険です。
  これをやられるとひどい痛みが出て、ますます悪化させることになります。寝違えたときは、できるだけそっとして動かさないようにしてくださ い。そして、晩ご飯は消化の良いものを少しだけ摂って、お風呂に入って体を温め、早く寝てしまうのが良いでしょう。

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