免疫異常における体性感覚異常

 
 体内に投与されたアルカロイドは、細胞内の微小管に影響し、その後軸索を通して 自律神経 の節前ニューロンに影響を与える。すると、コリンエステラーゼが加水分解されず、シナプス間隙でアセチルコリンはエクソサイトーシスに作用されなくなる。 その結果、交感神経の節前ニューロン細胞体の異常から脊髄神経に異常を引き起こし、RVLMニューロン群に多大なダメージを与える。

 この場合、骨格筋(特に左起立筋)などに顕著に「形態異常」が見られるようにな り、物理的刺激に対する表在感覚の左右差(特に左半身が鈍い)が現れ、同 時に脊髄分節機構の亢進が顕著に現れる。以上の神経反応の異常は、血管においては血管平滑筋のシナプスに影響を与え、血行を害し、リンパ液の流れを阻害 し、免疫異常を引き起こす。また、交感神経の異常により、副腎髄質からのアドレナリンおよびノルアドレナリンなどのカテコールアミンの分泌異常となる。

 以上のことが、体性感覚異常の諸症状の原因として考えられる。また、この形態異 常は自然に消失することはなく、何年でも同じ状態が続く。現在のところ、体性感覚刺激による「形態矯正療法」以外には、この異常を取り去る方法は、見つか らない。

 癌、膠原病、パーキンソン氏病の患者には、特に際立って特徴的な形態異常が見られる。

 免疫低下の場合には癌、免疫過敏になった場合には膠原病として発病するが、根本的には原因は同じであると考えられる。

 癌は、「遺伝による遺伝子の異常」「外的因子による遺伝子障害」「突然変異」の複合的組み合わせにより発生し、癌細胞の増殖に対してサプレッサーが効か ずアポトーシスに追い込めなくなるサプレッサージン異常という遺伝子レベルの異常によって癌組織として形成されるものとされている。加齢(老化)とともに 免疫機能が低下する人体のメカニズムにとっては、このことはむしろ正常な働きであると言える。しかし、若年に発生する癌の場合、なぜ若年において突如とし て老化が加速する(免疫が機能しなくなる)のかという点で異常であると言える。また、そこに追究すべき問題の最大のポイントがある。
 
 癌治療の場合、従来の免疫療法のように外部からの免疫補充によって免疫力を一時的に高めるのではなく、「形態矯正療法」によって本人の免疫機能自体を本 来の状態に戻すことで、癌の消失が可能になると思われる。






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