ズレはうおのめ(鶏眼)にも影響する
一般的には「うおのめ」、医学的には「鶏眼」と書く症状は、病気とも言えないほど一般的なものでしょう。 同じような症状の「たこ」とは違って、患部の真ん中にポツンと芯があってそれが丸い眼のように見えるのが特徴です。
さて、このうおのめは、足の裏や指などの皮膚に、長時間、持続的に圧迫や摩擦(まさつ)が加わることで角質が肥厚し、その肥厚した角質に角 栓が形成されると発症します。
この角栓がうおのめの眼の部分ですが、これが圧迫されると強い痛みを感じます。治療には、穴空きパットやスピール膏(こう)、レーザーや電 気メスで処置する方法などがあります。消毒が不十分だと化膿したりして厄介ですので、完全に芯を取るには皮膚科できちんと処置する必要があります。 しかし、皮膚科での処置は対症療法ですので、再発の可能性が高いこともよく知られています。 腰痛やヒザの痛みで来られた方の中には、ズレの矯正を施すと、痛みがな くなるのと並行して、うおのめも消えてしまったという方が何人かおられます。腰痛やヒザ痛の方の場合、腰椎だけでなく腸骨もズレていますので、脚の長さに 左右差(脚長差)が生じています。
これは、立っていれば短いほうの脚の側に体が傾いた状態を作りますので、その形で歩行すれば、どうしても足には局所的に力が加わることに なってしまいます。これが原因となって、うおのめができていたのではないかと考えられます。
もちろん、それだけが原因だったとは言えませんが、脚長差が改善されたらうおのめが治った方もいる以上、ズレやねじれの矯正を試してみる価 値はあるでしょう。脚長差を生む腸骨のねじれには、等間隔で大股で歩くのが一番です。